「産前産後はとても大変。里帰り出産をするのが当たり前」そんな風潮はありませんか。
たしかに、産後は身体に大きなダメージを受けます。
それでも、里帰り出産をしないで、自宅での生活を選ぶ人はいます。
その一方で、親や周りに言われるがままに里帰り出産をして、後悔をした人の話もたくさん聞きました。
このページでは、実際に里帰りせずに出産を経験したママ保健師が、里帰りしない出産のメリットと、里帰りしない出産でも使える行政サービスをお伝えします。
たくさんのパパママから、里帰りについての相談を受けてきました!
こんな人に読んでほしい!
産後は大変だから里帰りしたほうがいいって聞くけど、
正直実家は居心地が悪い…
育休がとれないけど、
夫婦だけで初めての育児をスタートできるか心配…
産院でも母子手帳交付の時の保健師面談でも、
産後に手助けがあるか何度も聞かれて、正直うんざり…
里帰り出産しない人の割合は?初産だとどうする?意外な結果
保健センターでは母子手帳を渡すとき、アンケートをとります。
里帰り出産をする人、里帰り出産をしない人、それぞれ半々くらいの割合です。
(もちろん、初産かどうか、実家から近いかなどで変わってきますが)
以前と比べて、里帰り出産をする人は減ってきているように思います。
それは、「親も仕事をしているから」「時期的に里帰りが難しい」という理由が多いです。
里帰り出産だけが当たり前ではないようです。
里帰り出産をしないほうがいいメリット
メリット① パパがそばにいられる。何が起こるかわからないのが出産
日本の周産期死亡率はかなり低いです。
とは言っても、赤ちゃんにもママにも、なにが起こるか最後まで分からないのが出産。
家族に何かあったとき、そばにいてほしい人は誰ですか?
メリット② パパが同時に育児をスタートできる
里帰り出産をしたとしても、いつかは自宅で夫婦で協力して子育てしなければなりません。
パパとママが一緒に育児をスタートできるのは、出産直後のこの時だけ。
特に今後共働きになるのであれば、夫婦で協力し、成長する絶好のチャンスです。
家事は、
これらをフル活用すれば、なんとかなります。
メリット③ 育児に口出しされることがない →自信がつく
親は、たしかに、育児の経験者です。
しかし、昔と今の育児では、やり方もベビー用品も常識がかなり変わってきています。
その理由のひとつは、赤ちゃんに関する研究が発展してきたからです。
たとえば、昔の間違っていた知識としては、
などです。
間違ったまま言う通りにしてしまうと、赤ちゃんの健康に影響を及ぼしかねません。
里帰りしない出産であれば、口出しされることはありません。
産後、大切なのは、自分の力で育児をして、少しずつ自信をつけること。
パパママの力で育児を始めることで、達成感が大きくなり、自信がつきます。
メリット④ 赤ちゃん・ママのペースで生活できる
もし実家にいれば、ほとんどの時間が制限されてきます。
たとえば、
などです。
産後は、赤ちゃんとのリズムに慣れていくことが最優先です。
里帰りしない出産であれば、気にせずに生活することができます。
メリット⑤ 体調の悪いなか往復の大量の荷づくりが必要ない
出産直前までずっと、つわりが続く場合もあります。 私もそうでした。
妊娠後期になると、お腹も大きくせり出し、身動きがとりづらくなります。
重いものを持つのはママにもお腹の赤ちゃんにも負担がかかります。
そんな中で
これらは、かなりひと苦労です。
里帰りしない出産なら、往復の荷物の準備は必要ありません。
メリット⑥ 移動時間や交通費がかからない →浮いた○万で何が買える?
もし、パパが週末のたびに実家に来てくれるなら、そのつど交通費も時間もかかります。
たとえば、産前2か月、産後3か月の計5か月、実家に滞在するとします。
片道5000円、移動に3時間かかる距離を、毎週末ごとに往復するとしましょう。
- パパの交通費 5000円×2×20回=20万円
- パパの移動時間 3時間×2×20回=120時間
他にも、パパの食費や実家への手土産などがかかるかもしれません。
我慢して会いに来ないというのも、寂しいですよね。
里帰りしない出産なら、交通費も移動時間もかかりません。
浮いたお金で、この先もずっと使える時短家電が買えるかも。
しばらくの間、料理をお休みして、テイクアウトやデリバリーに替えてもいいかも。
家事代行を何度か頼んでもいいかも。便利な育児グッズにしてもいいかも。
長く使えるものが買えると思うと、ワクワクしますね!
メリット⑦ 赤ちゃんが自宅の環境に適応しやすい
里帰り出産であれば、やっと赤ちゃんとの生活に慣れてきたところで、自宅に帰らなければなりません。
時期によっては、夜泣きがひどくなる可能性もあります。
里帰りしない出産であれば、赤ちゃんは安心した環境のまま、過ごすことができます。
里帰り出産をして後悔した人の声まとめ
わたし、ママ保健師の場合
わたしは、2020年に長女を出産しました。
「里帰り出産をするのであれば、県外の人と接触してはいけない」という産院のルールがありました。
感染症のリスクもまだはっきりわからない。何かあったら、このまま、会えなくなってしまうのでは?
そして、新生児期だけの特別なかわいさも、産後の大変さも、パパと一緒に体験したい。
そういったこともあり、里帰りしない出産を選択しました。
パパは育休がとれませんでした。立会い出産もできませんでした。
それでも、家事、ミルク、おむつ替え、沐浴、寝かしつけ…全力で一緒にしました。
家事は、本当に最低限のことだけをしましたが、問題なく過ごせました。
わたしは、自宅で誰にも気をつかうことなく、完全に育児に集中することができました。
里帰りしない出産を選んだことで、育児への自信がつき、夫婦の絆は深まったと思います。
里帰り出産しないでも大丈夫!使える行政サービスまとめ
これについては、また別記事でまとめたいと思います。
その他、パパママの勤め先によっては、ヘルパーの費用が助成されることもあるようです。
里帰りしない出産が向いているのはこんな人
こんな人は里帰りしない出産のほうが向いているかもしれません。
一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
里帰り出産でも大丈夫!ストレスをためない対策
里帰り出産がもう決まっていても、少しでもより良くする方法があります。
たとえば、
里帰りしない出産は親不孝?誰のための出産なのか考えよう
産前・産後はストレスをためないことがなにより大切です。
「毒親」や「親ガチャ」という言葉があるように、すべての親がいい親だとは限りません。
孫が産まれたからといって、急に性格が変わるわけでもありません。
今度は自分が親になるのだから、子どもを守らないといけません。
そのためには、いつまでも親の言うことを聞いていなくてもいいのです。
里帰り出産で実家のお世話になるのなら、少しのことは我慢しなくちゃ…
産後は、ホルモンバランスが崩れるなか、慣れない育児が始まります。小さな我慢の積み重ねによって、ストレスが溜まります。母乳へも影響を与えます。産後うつにもなりかねません。
つまり、ママの我慢は赤ちゃんにも影響がおよぶということです。
大切なのは赤ちゃんを元気に育てること。そのためにはママがストレスをためずに過ごすこと。
これから続く、長い子育て生活。
里帰り出産をしたとしても、いつかは自宅で夫婦で協力して子育てしなければなりません。
今は家電や育児グッズもかなり進化しています。冷凍食品やお惣菜、宅配などのサービスも充実しています。
周りの意見は気にせず、自分の気持ちを大切にして、納得のいく場所を選んでほしいです。
これこそが一番のバースプランだと思います。
赤ちゃん、パパママにとってよい選択ができるよう、心から応援しています!
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